まちづくりは市民が主人公
『フォルム』
2002年――潤夏――16 machiDAforum
<小山田のカゲと緑を探検!>
つゆざむの日曜日朝、野村知子ゼミと市民十人桜美林教会の鐘の音を聞いて出発した。戦車道路わき町田煙突の横を下って小山田桜台の緑濃い団地、ゲーム子供の甲高い声々。
谷戸池の澱んだ水面に白いアヒル、反対側の公団用地は雑草に覆われ洋菓子風小住宅がつづき、急流の側溝の奇妙な囲い柵。古い道に入ってほっとすると薄井家長屋門、田植の終ったたんぼの江戸時代から「町田市立苗圃」の現代へ。ここで伊藤ゼミ生が合流した。
西山中の採石場あとには業者仮設小屋、大きな六角石灯籠の基壇や赤錆鉄板が折重なる前の野蔦に覆われた丘はゴミを隠している!細道にジープや軽自動車の残骸ごろごろだ!
大妻女子大の手前の谷に老沼門地がひろがる。ぢごく抜け天国には先祖墓や小さい稲荷段々畑も美しくのどかな昼、アカシデは指定名木とか誰か昔の同級生とかにも出会った。
面影の失われた鎌倉古道をのぼって桜台、会食し渋谷夫人幼女時代の思い出など聞く。
つゆが潤沢で各地のダムも貯水率が90%以上と予想の七月の始め、桜美林大ゼミ学生と町田まちづくり市民会議員らは協働のための参考にせむと相原地区の探検に出かけた。ここは他の大学生や教授らが地元市民と一緒に遊歩ルート開拓や絵地図づくりを実行してNPO夢までかなえた先進地域でもある。夢連の市川晃正さん青木幸雄Pは朱雀路を辿り古代窯跡に案内、すこし外れて長福寺へ、ラッテはオミットして都文化財たる青木医院の茅葺き建築を見学した。 レンガでお色直しの済んだ幸雄邸裏の畑では、佐藤東洋士夫人の野外肉料理が皆のスタ ミナを回復させ、めでたく予定を消化した。
台風が連続してやってきた頃には、矢部八幡のご加護か宮司の史実談やら河合栄子さんの森や田圃の見学、それに桜美林先輩河野秀子さんの市立苗圃めぐりや話し合いなど驟雨の間に間にうまく進められた上、美味なランチまでご馳走になるなど学生、市民一同大吉と幸先をよろこんだ。知子先生も先輩ネットワークの有用性に気付かれた様子で、夏休み前には「もうひとふんばり!これからは地元まちづくりアンケートに入る。ダダ広い都市計画道路と昔ながらの愛すべき道 夢マザープランを協働でやりましょ。
のどかな風景に人の悪業潜む